伊勢内宮前 おかげ横丁

おかげ講習⑥ 文筆家 千種清美さん

 

代替わりという年に行われる儀式「大嘗祭」

各神社で行われている新嘗祭は、本来は天皇陛下が皇居で行っています。
新穀を神さまにお供えし、自分も供に食べるというお祭りで、天皇陛下が即位されて初の新嘗祭が大嘗祭。
三種の神器をお持ちになり行われる、大きな「あえ」の祭りです。

今年は「代替わり」という年です。天皇陛下が皇位をお譲りになり新たな世を迎えました。

まず「剣璽等継承(けんじとうけいしょう)の儀」、次に「即位後朝見(そくいごちょうけん) の儀」。ここまでが前半といわれ、秋は後半。10月22日に「即位礼正殿の儀」。「即位しました」ということを国内外に天皇陛下自らがお伝えし、そしてパレード、饗宴の儀が行われます。これらはみんな国事行為です。

 

そのあとに「大嘗祭」。11月14日が悠紀殿(ゆきでん)供饌の儀、15日が主基殿(すきでん)供饌の儀となっています。これは天皇陛下が、14日の夜に悠紀殿でお食事をお供えし、明けて15日に主基殿でお食事をお供えします。そして11月22日、23日には伊勢神宮に天皇陛下がいらっしゃいます。そのあと、神武天皇と昭和天皇以前四代の天皇に親謁の儀をなされ、こういう流れが御代替わりの儀式ということになります。

 

今の天皇陛下は126代。初代神武天皇は奈良県橿原神宮にお祀りされています。10代崇神(すじん)天皇が天照大御神をはじめて大和の宮中からお出しになり、11代の垂仁(すいにん)天皇のときに、天照大御神が伊勢神宮に祀られましたが、その時に導かれたのが皇女である倭姫命(ヤマトヒメノミコト)ということになっています。

 

天照大御神が天上界から地上界に授けて下さったお米を育て、伊勢神宮では神嘗祭に新穀を供えるということをずっと続けています。そして各神社の新嘗祭、天皇が即位された時の大嘗祭。これらすべてに使われるのが「嘗(なめ)」いう漢字です。解釈もいろいろあり、「召し上がる」という意味合いが強かったのですが、最近の神宮では「あえのこと」、つまり「供える」という意味でつかわれています。では何を供えるのかというと、お米です。神宮行事でお供えするものは、お米、蒸したお米、お餅、果物、そして、お箸。ほかにお酒、一夜酒、原酒、甘酒のように粒々があるお酒。お米からできた神饌を山海の恵みとともにお供えします。

 

新嘗祭は各神社で行われているお祭りで、本来は天皇陛下が皇居で行っています。新穀を神さまにお供えし、自分も供に食べるというのが新嘗祭。そして、天皇陛下が即位されて初の新嘗祭というのが大嘗祭。大きな「あえ」の祭りで、三種の神器をお持ちになり、11月14日・15日に行われます。

 

毎日食べている食、この食を神さまにお供えすることを、わたしたちは大事にしてきました。伊勢神宮では祝詞を唱える時と神饌は、メディアが写真を撮ることができません。そういう特別な扱いをしています。もう一度「食」について、神さまにもお供えしているものと思って接していただけるとうれしく思います。

 

 


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