伊勢内宮前 おかげ横丁

料理長の声 海老丸

 

海老丸 料理長

大山秀樹(おおやま・ひでき)

1964年生まれ/三重県志摩市出身


—料理の道を志したきっかけは?

父親が漁師でしたから、獲ってきた魚で料理したかったというのがあります。それに小学校低学年から、チャーハンとかカツ丼など食べたいものは自分で作れるようになっていました。卒業アルバムにも調理師になりたいと書いていたんです。その思いは高校卒業まで変わらず、そのまま料理人の世界に。

 

—これまでどんな場所で料理に携わってきましたか?

志摩のホテル「合歓の郷」に務めました。その頃の伊勢志摩の料理界は洋食ブームで、フランス料理への憧れがありましたが、調理の同期8人みなが洋食を希望したので振り分けられて和食へ。その後も和食を希望する新入社員は少なく、結果「追い回し」という下積みの仕事を長く経験しました。ようやく後輩が入ってきて、その後は「焼き場」へ。串打ちから、そのうち魚を捌き、一つひとつを学んでいきました。一段ずつステップアップして、一人前になるには歳月のかかる世界。魚を触れるようになったときにようやく、自分が成長しているんだなとわかりました。

 

—おかげ横丁を選んだ理由は?

ホテルを退社後、友人と居酒屋を共同経営し、その後は自分一人で店を持ちました。商売の浮き沈みを経験し、いい勉強になりましたね。店を閉じて食品に関わる仕事はしていたのですが、数年経った頃、合歓の郷時代の先輩からの誘いを受け「もう一度、料理をやってみよう」とここへきました。
おかげ横丁は活気があって、人の多さに驚きましたが、チームワークで仕事が出来るので助かっています。自分の店では全て一人でやらなくてはいけないというプレッシャーと苦労を経験しましたから、ここでは仲間と役割分担し、気持ちの上でも切磋琢磨しあっています。

 

—海老丸の店の雰囲気はいかがでしたか?

魚メインの店で、和具漁港から朝の獲れたてが届きますし、やはり生もの全般は海老丸のウリです。料理テーマは志摩の素朴な漁師料理ですが、お客様に喜んでいただくためには、一手間も二手間も必要。季節毎の素材を扱って、海老丸独自のてこね寿しを考えたり、味付けはもちろん、旬の食材選びには苦労しています。漁は自然任せですから、数が揃わないこともありますし。

 

—海老丸で出したいメニューや取り組みはありますか?

厳選した素材を仕入れているので、その良さをアピール出来るようにしたいです。志摩ならではの魚介もあって、一般の家庭でよく食べられているマンボウだったり、刺身にすると抜群にうまいホラ貝だったり、そういったものを出していくチャンスも作っていきたいです。マグロ一本をお客様の前で解体するのも、おもしろいでしょう。

 

—後輩やスタッフに対してのフォローはどんなふうに?

私自身、先輩の背中を見て学んできましたし、口べたなので、後輩にはあれこれ口出しするのでなく、上の者の動きを見て、そこから学んでくれたらという方針です。指示するのは間違ったことをしたときぐらいでしょうか。和食の世界では、口数少ないタイプの料理人が多いですね。

 

—料理を続けてきて、よかったと思える瞬間は?

後輩がメニューを作るときに、組み合わせなどをアドバイスして、それがうまくいったときは嬉しいですね。若いスタッフもいますし、自分の料理人生の30年間で習ってきた調理方法や味付けなど、そうやって生かされるよう、部下にきちんと伝えていきたいです。
それとお客様からの「おいしい」の一言は、やはり料理を続ける糧となっています。

 

大山料理長の寡黙な人柄に、料理に対する真っ直ぐさを感じます。海老丸の料理テーマを基本に、幅を広げてくれる新しいメニューに期待したいです。


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